[感想] さよなら、うつつ。 ~金で買える程度のハッピーデッドエンド追加版~

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さよなら、うつつ。 ~金で買える程度のハッピーデッドエンド追加版~

タイトル さよなら、うつつ。
~金で買える程度のハッピーデッドエンド追加版~
サークル 羊おじさん倶楽部
発売日 2016-01-31
公式ジャンル 現実に絶望する幸福全否定型ADV / 男性向け(R-18)
原画 氷冷
シナリオ なしひと , range
攻略対象人数
プレイ時間 7時間
評価
――あなたには、世界を救ってほしい。これは、私でなく世界そのものの願い――

 

そう言って転校生の水夜が夏月に差し出したのは注射器

夏月はその薬物を使って現実と似た異世界『ムンドゥス』へと赴き

現実世界を腐らせる存在たる『モルタリス』を殺し、救世主として戦う

それは彼を捕らえ続けていた『役割』と『日常』の破壊

彼は夢中になって秘密のヒーローとして世界を救い始める

そんな”薬物の魅せる幻覚のような”リアルの物語


――あなたは違ったから。私の望んだ人ではなかったから――

 

それはありえなかったはずのifルート

鏡水夜は裏切られ、日常に埋没する

間宮夏月は世界を肯定し、日常を幸福に彩ろうと奮闘する

天河沙希は未来へ進むために都合の良い幼なじみであることをやめる

谷口は殺戮と混沌の路地裏に深く潜っていく

薬物がないせいで出番のない羊おじさんは夢のホテルで鬱病療養中

そして。いじめられ続けた田山は光の騎士となる

さよなら、うつつ。 ~金で買える程度のハッピーデッドエンド追加版~

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シナリオ

プレイ時間はおよそ7時間くらい。

さよなら、うつつ。→さよなら、ゆめ。 の順番でクリア。

推奨攻略順は上記の通り。フリー版のうつつ編をプレイ済みの方はゆめ編からプレイできます。

 

今作は、フリー公開していた『さよなら、うつつ。』に金で買える程度のハッピーデッドエンドを追加した有償版。

ワンコイン(税は考えない)で買える程度のハッピーデッドエンドを見たい方や、『さよなら、うつつ。』の雰囲気を更に味わいたい人向けの作品。

フリー版のうつつ編でも物語は完結しているので、そちらでも十分すぎるほど今作の魅力は伝わるかと思います。

 

なんていうか――とにかく、すごいゲームだった(語彙力)

正直、勢いについていけずに序盤どころか中盤あたりまでユーザーは置いてけぼり。

救世主?ムンドゥス????( ◜◡◝ )って感じ。この感じはすば日々をプレイした感覚に似ている。

でもクリックが止まらないのは、狂気に走った時の演出の良さとテキストの魅力が大きいと思います。

 

ストーリーは、ネタバレに触れない程度に簡単に説明すると、うつつ編は 薬物に染まったイカれ主人公が救世主になるお話。 

ゆめ編は 王道的なエロゲ展開なんかクソ喰らえ!ノベルゲームに物申す系のお話。 

某登場人物の存在とか、メタい表現が数多くあるので、Nitroplusの『君と彼女と彼女の恋』とか好きな人は合うかもしれません。

あとは、さっきも挙げたすば日々ことケロQの『素晴らしき日々』とか意識してそうな部分もところどころあったり。

主人公の苗字が間宮なんだけど、これは偶然なのかすば日々意識なのか…(笑)

 

と、上記に挙げた作品と同じように、間違いなく人を選ぶゲーム。扱っているテーマに「薬物」とかある時点ですでにね…(∩ ˆ꒳ˆ ∩)

 

 

 

ゲーム開始時にはこんな注意書きも。(画像左) (画像右は今作のメインヒロインだよ。)

『さよならを教えて』を彷彿とさせる注意書き…もし項目に当てはまる人がいればプレイ非推奨ですよ_:(´///`」 ∠):_

 

とにかく感想が書きにくいゲームなんですけど、一つ言えることは、全編を通じて、登場人物の与えられた”役割”と使い方が上手いと思いました。特に、幼馴染の沙希。

エロゲ・ギャルゲの王道的な展開、「幸福」だとか「愛」だとかを一蹴する勢いの強さと鋭さはエロゲユーザーなら刺さるもの、感じるものがあるはず。

ただ「頭のおかしいキチ女に惑わされて、麻薬に溺れる主人公」だけに留まらない、色々と考えさせられる作品でした。

 

「麻薬」やら「宗教」やらと参考文献の量が膨大だったし、このシナリオを書くにあたってのライターさんの熱意が本当にすごい。

同人ゲームだからこそできる表現や演出もありましたし、王道的なハッピーエンド、ノベルゲームに飽き飽きしてる人はおすすめ。

うつつ編の序盤で投げないで、ぜひ最後までやってみてほしいゲーム。

 

個人的には、金で買える程度のゆめ編の方が好き。ハッピー“デッド”エンドなので、ハッピーエンドではないので注意。

 

キャラクター

キャラクターの個人的ランキングは、

羊おじさん一択。

 

羊おじさんのメッタメタな発言と人を小馬鹿にするような態度が好き。

登場が楽しみになるようなキャラクターでした。見た目はグロいけどな!

 

グラフィック

 

絵に関しては、正直上手いとは言えない出来。悪い意味で同人ゲームらしいというか(´ . .̫ . `)

途中から気にならなくなったけど、CGの使い方は上手いなぁと思う場面が何度もありました。

画面いっぱいに文字を書くところとか、吹き出しを使うところとか。

初めて麻薬を打ったシーンのチカチカする演出は正直好き。

 

Hシーン数は、水夜1回のみ。エロさはない。以上。

 

音楽・ムービー

印象に残ったBGMは、『Gymnopedie No.1』『Avant-dernieres pensees :Idylle a Claude Debussy』とか。

エリック・サティの曲が使用されていました。全体的に暗い曲が多め。どんより。

日常シーンの曲もどこか影のあるような曲でした。

 

システム

CG鑑賞、音楽鑑賞あり。

 

吉里吉里の必要最低限の設定項目を搭載してるって感じのシステム。

正直使い心地は良くはありませんが、同人ゲームなのでそこは気にしないことに。

 

ただ、水夜ルート、沙希ルートの一部に飛べるような項目?(幻覚の箇所)ではエラーが発生しました。

追加シナリオとかじゃないと思うので別に良いんですけど、これは仕様?バグ?

 

総評

こういうゲームがたまーに出るから同人ゲームって良いよね、って改めて思った作品。

グサグサと刺さるテキストと、登場人物たちの狂気を表現した演出面は素晴らしいの一言。

正直、ライターさんの伝えたかったテーマは半分も理解できてないと思うんですが(´-﹏-`;)、それでも雰囲気だけで色々とクるものが。

萌え、キャラクター重視のエロゲ・ギャルゲに嫌気が指してる人とかは今作をやってみよう(∩ ˆ꒳ˆ ∩)

 

 

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